Blogけやき通信

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野鳥のヒナ②

 

→つづき

落ちているヒナを見かけたら?について、ここでオマケです。
よく「一度保護したり触ると人間の匂いがつくから 親が寄って来ない」
というのは基本的にはないです。
(香水やタバコ、お酒などよほどキツい臭いがつくようなことは避けるべきですが)
ヒナを発見し、もし近くに親の姿があるのに 寄って来ないのは
「人間がいるから」です。 人が離れれば親は来てくれます。

明らかな外傷がない場合は、その場所からできるだけ近くで
車の通りや人目につかないような場所:植え込みや手の届く範囲で
落ちないような木の枝に置いてあげて下さい。 それだけで充分です。


本当にただ弱っている個体をごく短期間の養生を経て
すぐにリリースするのであれば良いのですが、
保護期間が長くなるほど野生に帰すのは難しくなります。
放すのは簡単ですが、その後どうやって生きるのかわからないので
結局は生き延びることができない場合もあります。
成鳥の場合は元々生きてきた経験があるわけなので、
傷病から回復すれば再復帰は困難ではありません。

 

野生鳥獣の救護において、「自然のサイクルに復帰できること」
というのが目的です。 そもそも野生鳥獣は保護してはいけません。
助けることが目的なら、本来は『救護』です。
何らかの傷病から回復すれば、本来いるべき世界へ帰して下さい。
生態のピラミッドにそれぞれの種が属し、自然界で生き抜いて
次の世代へ命を受け継ぐことがベストなゴールであり、
その中での弱肉強食はヒトが関与することではないのです。

ちょうど先日、山階鳥類研究所からもヒナの保護についての説明
発表されました。
「保護」の意味するところを誤解してしまい、
「保護という名の無期限の誘拐」でその個体の本来の生き方を
奪わないようにお願いします。

 

万が一、何らかの事情がある場合は
各都道府県の所轄へ相談や届け出を して下さい。

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